本との出会い
この前ひょっこり、生徒さんから本をもらった。前に買ったはずなのに行方不明になっていて、新たにもう1冊買ったら古い方も出てきたからという経緯である。
ジャン=ミシェル・モルク著、藤本優子訳
「偉大なるヴァイオリニストたち-クライスラーからクレーメルへの系譜」
全50人の演奏CD-ROM付き
読み始めたら、止まらなかった。ヴァイオリン界の歴史に興味がある方は、この気持ちをきっと分かってくださるだろう。歴史に名前を刻むレジェンド達の人生や演奏の特徴、名録音について実に的を得た表現で述べられている。それに、使っていたヴァイオリンについての情報まで載っていて、それが他のレジェンドに引き継がれたりするので時代の流れも分かって面白い。
付属のCD-ROMで、著者モルクさんお勧めの名録音がすぐに聴けるのもありがたい仕組み。
特にインパクトが大きかったのは、ギトリスの弾くバルトークのヴァイオリンコンチェルト第2番の1楽章。そこに広がるのはバルトーク節とギトリス節が見事に融合された世界で、立体的なリズムと目が覚めるような色彩で曲が展開される。
まだまだ聴けていない演奏もあるので、しばらくこの本に熱中することにします。
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